2015年7月2日木曜日

「第4回 地域に飛び出す公務員を応援する首長連合サミット in 兵庫」首長会議録

天空に浮かぶ城「竹田城」で知られる兵庫県朝来市において、「第4回地域に飛び出す公務員を応援する首長連合サミット in 兵庫(平成26年11月29日(土)~30日(日)」が開催されました。その時の首長会議要約版をアップします。

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~第4回 地域に飛び出す公務員を応援する首長連合サミット~

【施策調査班報告】 
 過去3年間実施してきた首長連合加入自治体への「飛び公応援施策」調査を踏まえ,さらに内容を深く掘り下げて15の施策を調査した結果を報告した。

 新任職員研修の段階から地域に飛び出すことの意義をしっかり伝えていく朝来市,自らが行う社会貢献活動のPRや参加募集の情報提供ができるデータベースを運用し,その報告内容が人事評価の判断材料にもなるという鳥取県などの施策紹介を行った。


【サミット開幕】 
谷畑 滋賀県湖南市長 事務局の報告にあったように,さまざまな自治体で地域に飛び出す公務員を応援する取り組みが展開されている。また,去る715日に佐賀県唐津市で開催された全国知事会において「地域に飛び出す公務員応援宣言」が行われた。このおかげで,都道府県職員は公務外で地域活動に取り組みやすくなったのではないかと思うが,市長会,町村会でどのような対応をすべきか,ご意見をいただきたい。


【全国知事会において「地域に飛び出す公務員応援宣言」がなされたが,市長会,町村会はどうする?】


小坂 千葉県酒々井町長 私ども千葉県として,市長会の事務局,町村会の事務局に紹介させていただき,少しでも賛同者を集めたい。

戸田 兵庫県多可町長 多可町の職員は消防団員やPTAの活動など,既にいろんな地域貢献をしており,町村は「そういう職員が多くなければもたない」ぐらいの思いなので「もうやっている」とご理解をいただきたい。

田岡 和歌山県新宮市長 全国の「市」では積極的に取り組めていないところも多くある気がしているので,市町村長会等でもっともっと全国に発信したい。

多次 兵庫県朝来市長 兵庫県や関西の県職員にも飛び出す活動への理解を深めていただくようお願いしたいので,今日来られている全国町村会長の多可町長さん,近畿市長会長の相生市長さんには,関西広域連合長の兵庫県知事にしっかりお伝えいただくようお願い申し上げる。

谷口 兵庫県相生市長 兵庫県内で参加されている首長さんは非常に少ないので,県の市長会,また,近畿管内でもどんどんPRをして,参加していただける首長さんを少しでも増やしたい。

谷畑 湖南市長 近畿市長会ではしっかりとやって行こう。私も近畿市長会の前副会長なので,きちんと伝えたい。また,町村会の方にもよろしくお願いする。


谷畑 湖南市長 ここからは,2つのテーマについてフロア参加型トークセッションとして,フロアのみなさんにもディスカッションに参加をしていただこうと思う。


【テーマ1「なぜ公務員は地域に飛び出す必要があるのか?」】


多次 朝来市長 少子高齢化,人口減少の真っただ中で,今,地域はどのようになっているかを考える時代になっていて,「誰かに任せていればいい」という生半可な気持ちでは,地域は本当に崩壊してしまう。今こそ地域に飛び出して,多くの方と共にまちづくりをして行くことが必要だ。地域に飛び出して地域づくりにご貢献いただければと思っているし,私自身も頑張りたい。

速水 島根県雲南市長 地域が元気になるためには,住民と行政の協働のまちづくりが絶対必要条件だ。ましてや役所,公務員がその中で頑張らなくてどうするのか。だから,それを可能にする仕組みや環境が必要。
また,「地域自治協議会が必要だ」と考えている自治体が多いことから,これらのネットワーク化を図るため,朝来市,三重県伊賀市,名張市,そして雲南市で来年の217日に「小規模多機能自治推進ネットワーク会議」を立ち上げることになった。ネットワーク化を図って一体的に頑張れば,地域に飛び出す公務員がたくさんいる自治体の集まりができる。その方たちが,必ずや地域を元気にし,日本を元気にすると思っている。

板原 高知県土佐市長 「現場主義」を大事にすることが核心ではないか。公務員は,市民の皆さんと肌で触れあい,満足度やニーズを肌で感じ取る必要がある。私も先頭に立って取り組み,一緒に汗もかいている。職員数が減り,時間外勤務が多い職員もいる中でどこまでできるのか,というのはあるが,現場や市民感覚を大事にする必要がある。

清水 長野県売木村長 5名の地域おこし協力隊が,積極的に外へ出ていろいろなことをやってくれることが刺激になって,職員も一緒になって地域へ出られる,という状況になってきた。

椎名 千葉県山武市長 収縮する日本社会では,各自治体で職員数も減って行く状況にあるが,住民サービスの需要はなかなか減らないため,住民との協働が必要になる。そこで,地域の住民と信頼関係を築かなければならないことが,公務員が地域に飛び出す必要がある重要な理由ではないか。

石橋 千葉県神崎町長 私も常々,職員に意識改革を訴えてきた。その中で,一女性職員の発想で税金を使わず,有志のお金で駅舎にイルミネーションを飾り,また,「発酵の里こうざき」という商標登録もできた。これほど町を変える職員が,もう何人か出て欲しい。


会場の参加者1 雲南市長に質問。地域の自主組織で公務員が地域づくりに取り組んでいるとのことだったが,どのような活動をしているのか。また,市長としてどのような後押しをしているのか。

速水 雲南市長 地域自主組織と公務員の関わりだが,地域自主組織づくりから関わり,また,職員も1人の地域住民として地域自主組織に加わり,防災担当の役割を担うなどしている。市長としては,全国約350の自治体で,地域自治協議会的なものが必要だと把握しているので,そのような横のネットワークづくりをやることで,広がりと,地域内での活躍を促している。


会場の参加者2 私の自治体では地元に住んでいる職員が3割もいない。地元出身者もほとんどいない。地元を好きになってもらうところから始めよう,ということで苦労している。そういった中で,どうやって地域に飛び出そうという意識をつけて行けるのか,皆さんのアドバイスをいただきたい。

板原 土佐市長 郷土愛は住んでいる方を愛することが基本で,住んでいないから愛が無いわけでもない。隣の高知市に住む私どもの職員が,月に1回ぐらい,地域の方や子どもたちと一緒に山の上でいろいろな昔の遊びをする,ということに取り組んでいる。地域の子どもたちや親御さんたちを本当に愛し,一緒になって活動している。

谷口 相生市長 相生市は820分になったら市歌を流し,ラジオ体操をしてから仕事を始めている。また市主催のイベントの冒頭でも市歌を流している。そういうことをすると,少しは郷土愛が生まれてくるのではないか。


【テーマ2「地域に飛び出す公務員を応援する首長連合の役割とは何か?」】


山下 奈良県生駒市長 組織として飛び出す活動に興味のありそうな人を応援する雰囲気づくりが必要で,一本釣りではなく,制度面で何か仕掛けていかなければいけない。そういう制度設計をするのが首長の役割だ。

戸田 多可町長 今からのまちづくり行政は,行政が日本の国にどう貢献できるかを考えなければいけない中で,個々の職員の地域への貢献に焦点を当て,評価の対象にすればいい。住民の皆さんは,今,なかなか声を出さない。そういう中で,職員には,繋ぐという意味でのパイプと,声を出さない住民の方々から声を聞き出すポンプの役目を期待している。

山本 北海道東神楽町長 以前は,小さな町ではPTAや町内会な どさまざまな団体活動をやっているから地域に出ており,大事なのは大きな町だと思っていたが,今は,小さな町でも既存の組織や枠組みの中でしかやっていないのではないか,小さな町でももっと考えてもいいのではないかと思っている。また,今,地域で大事なのは,コミュニティビジネスだったりするが,役所の人間は営利企業の授受制限や職務専念義務で縛られていて面白味がないのではないかと思うので,そこの制度設計を僕らが考えてもいいかと考えている。

田岡 新宮市長 地域へ飛び出していただくのは自主的な自分の想いというのが前提だが,プラスアルファとして,人事評価制度に入れたい。我々首長が1番やらなければならないのは行政改革であり,行政改革の中での職員の意識改革だ。多くの職員の意識が変われば,素晴らしいまちづくりができる。そういうところをこれからも頑張りたい。

速水 雲南市長 地方創生の目的も地域を元気にするため。特に中山間地域には,空き家,独居世帯,高齢者だけの世帯などがあり,世帯力,世帯の地域力,自治会力,自治会の地域力が落ちている。ここで行政と市民の協働のまちづくりが必要になってくる。だから,地域に飛び出す公務員を増やさなくてはいけない。そのために,首長連合には,「公務員が積極的に地域に出て頑張るための環境づくりをしっかりやろう」ということを,こうしたサミットを通じて首長が認識を共有し,各自治体に帰って頑張ろうと確認するというベクトル合わせが求められる。

小坂 酒々井町長 私どもの町は地域担当職員制度により,全職員が交代で地域の人と交わり,実際の状況がわかるようにしている。これから考えているのは,ボランティア休暇。震災復興等ではボランティアは職免相当となっているが,それを確保でき,活躍できる場や条件を首長として作ること。この場を通じて,他の首長さん方と意思疎通を図る中で「やってみよう」というような話ができたら,と思っている。

石橋 神崎町長 私のまちでは,まちの活性化について職員の提案制度を設けている。年間を通していつでも気がついたときに提案できるという中で,職員の意識がだいぶ変わってきたと感じている。

会場の参加者3 首長さんの方々が地域を飛び出して,こういった活動がまだ広まっていない地域にこういった活動を広げていただければ,すごくありがたいと思っている。

会場の参加者4 活動している身としては時間が欲しい。地域のために貢献することは公務員の皆さんが思っているはずだが,出来ない理由は残業が多過ぎることだ。定時退社日で帰れる人は帰るが,帰れない人も多い。何か考えていることがあれば教えて欲しい。

山下 生駒市長 本市では,各部で前年度比の残業の削減目標を掲げ,どれだけ達成したかを評価している。仕事量が減らないのに残業だけ減らせ,というのは酷使ではないかと言われるが,いろいろな時間の管理や仕事のやり方の見直しをしている。


会場の参加者5 首長さんからのメッセージを,常に発信し続けて欲しい。今の知事は,職員の端々にまでわかるようにメッセージを出すので,自分たちのミッションがわかりやすい。トップの方からのメッセージは,職員には重要なものだ。
チーム愛媛といって,県内の市町村の首長さんたちでトップミーティングをやって,その場を公開で私たちも聞ける。「愛媛県の自治体の首長さんは,今,こういうことを考えている」ということをライブで聞いて,それをやっていく。地域に飛び出す「公務員」なので,地域活動を仕事にフィードバックしないといけないが,仕事への「返し方」を,首長さんと職員で考えられる,そういう首長連合であってくれたら嬉しい。

谷口 相生市長 私どもは小さい町だから,私の意向はすぐ市民に伝わる。また,兵庫県内のサンテレビの「住んでよかった相生市!」という番組に私も出てPRをさせていただいている。行政としてマスコミにPRされるのもメッセージを発信する1つの手と思う。

戸田 多可町長 首長は身勝手で好きなことを言うから自制している部分があるが,それを出しているのが市政方針であり,所信表明なので重視して欲しい。頑張るチームづくりは,ぜひそのようにしたい。

谷畑 湖南市長 私は,議会筋から嫌がられるほどFacebookでメッセージを発信している。


会場の参加者6 学校職員だが,教育に関わる者も地域に飛び出すべきだと思っている。ただ,学校の実情として,仕事が多いことや,胸を張って言いたいけどなかなかそれが許されないような雰囲気がある。首長さんから教育委員会さんにアプローチをかけ,学校の教員が地域に飛び込みやすいような状況を作っていただければ,ますます郷土愛を育める教育ができるのではないか,と思っている。

小坂 酒々井町長 来年から教育総合会議が実施されるので,教育委員会と行政が話をするこの場を利用するのが1番いいと思う。

山下 生駒市長 学校は市町村立だが,小中学校の場合,先生は都道府県職員であり,アプローチしにくい実情がある。総合教育会議の活用が,これからのツールだと思う。

速水 雲南市長 雲南市では,中学校に学校教育コーディネーターとして市の職員を派遣し,家庭と学校と地域と行政のコーディネートをしている。その中学校のある拠点小学校には,地域の皆さん方を嘱託職員である社会教育コーディネーターとして派遣し,人生のベテランの方からいろんなことを子どもたちに教えていただいている。また,全ての小学校に,地域コーディネーターを1人ずつ配置することで,学校の先生方の,家庭や,行政との関わりなどの負担を減らし,先生方が外に出る機会を増やす,という取り組みをしている。

小坂 酒々井町長 教育総合会議の話が出たが,それ以外に,「地域支援本部」を小中学校に作っている。そこには退職教員を中心にしたコーディネーターを配置し,連携をとって子どもたちの授業の手伝いなどをやっていただいている。また,地域住民の人たちも本部に入っていだき,教材の副材みたいなものを手作りで作っていただいている。そういうことをすれば,学校の先生がすべてをやらなくてもよくなる。こういうことも含め,教育総合会議でさらに話を進めたらいいと思う。

谷畑 湖南市長 私は,毎朝教育長と30分から1時間,無駄話をしており,ここでの話を通じて,私の考えは学校現場の隅々まで渡っている,と考えている。

田岡 新宮市長 学校の先生方が地域へ出て行くのは有意義な取組みだ。私たち首長も,教育委員会にいろいろお話できる制度になるので,しっかりと頑張りたい。


【首長連合サミットの感想など】


山本 東神楽町長 首長連合の中で,もっと仲間を増やすことと,首長さん方の組織化も大事だと思った。僕らも,もっともっとアピールしなきゃいけない立場であることを認識させていただいた。

椎名 山武市長 サミットの主役は飛び出す公務員の皆さん方と考えており,首長は,いかに皆さんを応援するかという立場をしっかりと強化することが大事。そういった意味では,参加する仲間を増やすということが1番重要で,これからも千葉県の中で仲間を増やしたいと考えている。

小坂 酒々井町長 アウォードの素晴らしい発表を見て感動した。これを持ち帰って町の職員にも紹介したい。それと同時に,この会議もどんどん充実してきている。これから先もずっと出席したい。

石橋 神崎町長 職員から提案はかなりある。要望から提案に変われば,我々執行部との距離はかなり縮まると思っている。

清水 売木村長 小さな村で職員はもちろん地域に密着しているが,まずその先頭になって私が飛び出して,もっとやっていかなければならないと,改めて感じた。

田岡 新宮市長 私は若手職員と10人程度で,ときどき昼食会をやっている。かつての公務員のイメージの前例主義とか,ぬるま湯にどっぷりと浸かっているイメージはぜんぜん無く,本当に素晴らしい職員の方々だ。これから,その素晴らしい職員とどうやって仕事をするか,大変楽しみだ。

谷口 相生市長 私どもは地域とプラス公務員たちで10年以上前から,職員MVP賞というのを出させていただいている。今年になって,私は地域に飛び出す公務員と焼き鳥屋でいろいろと話しをしたが,この焼き鳥屋の会合をこれからもっと増やそうと思う。

多次 朝来市長 職員は,今日の事例発表等々見て,大きな刺激を受け,飛び出す公務員とはなんぞやという1つの考えを持ってくれたことと思う。「飛び公」の概念は,ビジネス,消防団などの地域の自治活動など,人によって違いがあると思うが,それらを考える機会になったと思う。我々首長連合としては,特に兵庫県下は加盟首長がとても少ないので,こういったことをしっかりと訴えながら,すべての公務員の皆さんが思い切って活動できる仕組みづくりにまい進しなければならないと思った。

戸田 多可町長 「忙しすぎて時間がない」という部分は配慮しなければならないと思いながら聞いていた。皆さんには船村徹の言葉を送りたい。『遥かなる灯りを求めて,今日もまたこの道をゆく。果てしなき道なれど,選びたる道だから。』公務員も選ばれた首長さんも同じ。いいまちを一緒に楽しみながら作って行こう。

山下 生駒市長 大多数の住民の皆さんは常識のある人なのに,役所の中で要望を出される人ばかり相手にしていると,要望「する側」と「される側」のような対立的な思考に陥ってしまわないかと危惧している。財政が縮小し,市民との協働で住民サービスを展開していかなければならない中で住民と行政の信頼関係を築く上では,公務員が地域に飛び出して,要望する側される側という関係ではなく,同じベクトルで仕事をすることで,双方の相手に対する見方が変わって行くのではないかと思っている。首長として地域に飛び出す公務員を応援するためには,頭の固い職員の意識を変える必要があると思っている。

速水 雲南市長 雲南市は,「人と組織と地球のための国際研究所」代表の川北秀人先生のご指導をいただいて,いわゆる地域自治協議会の組織づくりをやっているが,そうした志を同じくする20から30の自治体に雲南市においでいただき研修を行い,「気づきの大切さ」を学んでいる。今日は,気がつくことの大切さをこれまでにも増して意識しなければならない,地域に飛び出すことのできる環境づくりをしっかりやらなければならないと,改めて強く思った。

板原 土佐市長 「知事会でもこういう形で宣言を出された。うちもやらないか。」と,春の市長会に提案をさせていただこうと決意を固めている。すぐにとはいかなくても,メッセージを発信するという意味からも,そういうことに取り組みたい。日本一の会社,企業は,職員を大事にすると聞いたことがある。行政も,職員の皆さんが財産だと思っている。発表されたような素晴らしい職員の皆さんが多いほど,サービスも充実すると思う。私も今日学んだことを実行したいと思う。


(一般参加者として来場された兵庫県西脇市の片山市長からも一言)

片山 兵庫県西脇市長 首長になってまだ1年。それまで民間人で,皆さんから1番遠いところにいた。そういう意味で今日は新鮮だった。今日この場にいらっしゃる首長さん方によい勉強をさせていただいた。また,いろんな交流をさせていただきたい。


【その他の事項】

1 首長連合への加盟首長の会費
運営費は約50万円で何とかなりそうなので,来年度から1万円の会費を頂戴したいが,よろしいか? → 満場一致で承認

2 次期代表の選出
古川前代表が,佐賀県知事を1125日付で退任されたため,首長連合のお約束その7の規定により,首長連合から脱退となった。後任の代表だが,市町村の職員は常に地域と触れ合って色々な気づきをいただいているが,そこから少し遠く,そういったところに足を運びにくい都道府県職員のサポートをするということで,代表は県知事がいいのではないかと鳥取県の平井知事に打診したところ,ご本人から前向きな回答があったが,それでよろしいか? → 満場一致で承認

3 次期サミットの開催地
来年は湖南市でやらせていただきたいと思っているが,それでよろしいか。 → 満場一致で承認

4 代表代行職の設置


代表の代理みたいな役を,今回のサミットを十分取り仕切った谷畑湖南市長にお願いしたらどうかと思うが,いかがか。 → 満場一致で承認
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サミット開始前首長ミーティングの様子1
サミット開始前首長ミーティングの様子2
首長会議の様子1

首長会議の様子2

首長会議の様子3

「地域に飛び出す公務員を応援する首長連合」ロゴマーク発案者の藤本さん


2015年7月1日水曜日

「第3回 地域に飛び出す公務員を応援する首長連合サミット in 千葉」首長会議録

大変遅くなりましたが、平成26年1月25日(土)~26日(日)に、千葉県山武市で開催された「第3回地域に飛び出す公務員を応援する首長連合サミット in 千葉」で行われた首長会議要約版をアップします。

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「第3回 地域に飛び出す公務員を応援する首長連合サミット in 千葉」

冒頭,事務局員から,今回で3回目となる「首長連合加盟の自治体において運用されている地域に飛び出す公務員を応援する施策の調査結果」及び,前回サミットの宿題だった「国家公務員の兼業・兼職に関する調査結果」の報告があった。

前者の報告では,首長連合に加盟している自治体以外での施策例として,大阪市の「能力開発ポイント制度」が報告された。

後者の報告では,法律では規制されていない,国家公務員の報酬のない非営利活動について,財務省,文科省,厚生省,農林省,環境省の5つの省が,独自の上乗せの規制を行っていることが報告された。
  
 1 アウォード2013の感想
 2 アウォードの今後
 3 自分がやっていきたい施策
 4 消防団を取り巻く環境
 5 応援することへの反発
 6 首長連合としてやりたい施策
 7 会場からの声
 8 次回開催地

1.アウォード2013の感想

【戸田兵庫県多可町長】
 来て良かった。すごい発表が聞けた。正直,アウォードを受賞された4人の皆さんは首長になられたらええなと思った。

 まず,鳥取寺子屋。私は「歌って踊れるPTA」をテーマに,PTAの会長をしたことがある。親同士が仲良くなって,どこの子どもも叱れるような環境を作りたいと考えた。でも,学力までは思いつかなかったので,すごいなと思った。最近の子どもさんは,茶道,華道という部分に非常に弱いし,お箸の持ち方,鉛筆の持ち方が違っている。だからこの辺のことを一緒になって教えられるっていうのもいいし,算数っていうのもすごかった。
 次に,鶏ちゃん合衆国。「人は任命されると何かをしなければならないと思う」という発言が,とても参考になった。また,いろんな違いを認めるという合衆国も非常にいい発想だなと思った。私のところは非常に有名な巻き寿司があるので,「巻き寿司合衆国」というのをやってみたい。

 次に,空き家から始まるという活動も非常に参考になった。「公務員が元気なら,地域は絶対に元気になる」のは確信。私は今,ドラッカーを勉強しているが,「強みは何か」「機会は何か」を見事に言われた。さらに,行動へ移されるのが早い。そのことに感心した。ワインを飲もうという話が最後にあったが,私のところは酒米山田錦の発祥の町なので,そのお米でできた日本酒が飲める店っていうのを参考にして作ってみようと思った。

 最後,諏訪湖。水系の健康診断を継続してやられている。継続は力っていうことを学ばせていただいた。最後に,飛び出す公務員を増やすためにということで,「つなぐ」「誇りと愛着」「一緒に汗を」とまとめられた。地域こそ教師なり,ということで,酵母菌になっていこうという風な呼びかけがあり,非常にいい発表だった。

 また,椎川先生の話にもはっとさせられた。私のところも財政その他いろんな部分で非常に弱く,「役所栄えて地域なし」ということになりかねないと思っている。厳しい地域だからこそ,なおさら飛び出す公務員を応援したい。


【吉岡愛知県高浜市長】
 nanodaの発表の時に,身銭を切って勇気を持ってその活動をするということは,公務員にとって大きなハードルな気がした。現金を出して建物を借りるのは大変だと思う。それをやれるというのは素晴らしい。

 今日発表された皆さんの熱心さが地域を動かす大きな原動力になっている。そういう皆さんのエネルギーとか情熱というものを,直接聞くことができたことが今日ここへ来て一番良かった。

 うちは小学校に職員を派遣したり,総合計画を住民と一緒に作るなどしているが,地域の皆さんの声を肌で感じる場面を作ることで地域活動のヒントを得てもらいたい。

 今,職員力をつけるために地域経営塾というのをやっている。役所の中で我々が振られた仕事をやるだけじゃなく,地域のために,自分の職場のために,自発的な活動を促すことを若い職員達を中心に始めている。これは,職場だけでなく地域活動にもつながると思っているので,今日のお話を,例えば評価などいろんな面で,行政として支援できる方法を考えたい。


【多次兵庫県朝来市長】
 首長連合を発足したとき,私どもの地域が過疎化により,今までの自治体や区では運営しにくくなってきたことから小学校区単位に地域協議会を設立し,「公務員の殻を脱いで自分の出身地に参加し,住民や地域の悩みを持ち帰って,自分の仕事にどう活かすのか考えて欲しい」という思いで飛び出す職員を応援して行こうと思った。

 今回の発表は,それぞれの地域課題に向き合いながら,公務員としてその思いを主体的に活動し,仲間を広げて行く事例が多くを占めていた。目から鱗の大いなる熱意,情熱,刺激を受けた。今後も,地域に飛び出す公務員を応援する一員として,うちの職員を導きたい。ほんとに素晴らしい発表だったと思うし,大いに参考にさせていただきたい。


【山本北海道東神楽町長】
 「元気でいいな~」と思った。僕も,2年前まで役場の職員で,まさに地域に飛び出ていた公務員だったが,「ここまでやるんだ」ということを感じた。私が公務員だった時のことを思うと,リスクを負う,身銭を切る,といったことはやってなくて,でもそういうことをしないと,実は大きな感動だったり,面白みだったりっていうのはない,というのは思ってた。リスクを取るとか,お金を出すのがいいということではないが,経営的な感覚を持ちながらやるのは1つ大事なことだと思う。

 アウォードも,全国からこういう風に集まって来て,お互いに褒め合うってのは大事な文化だと思うので,「みんなで頑張ろうよ」というムードを作るためにも,是非続けていただけたらと思っている。


【板原高知県土佐市長】
 4名の方のエネルギッシュな発表をお聞きして,大変感動した。
 自らその活動を楽しむという姿勢が見えて,やはり,それが継続の一つの原動力だと思った。その根本には,この課題へ向けた「何とか解決しようじゃないか」という情熱が一番だということも感じ,非常に参考になった。

 アウォードの継続実施の確認があるが,長期間やってこられている方と,今から始めようとする方と,いろいろあって,まだまだ埋もれておる方もたくさんいらっしゃるんじゃないかなと。うちにも挙げたい職員がいるが,そういった活動がどんどん出て来れるような仕組みにして,私自身も,もっと職員に「こういった活動が全国で行われている」という話を発信したい。


【戸田多可町長】
 私どもは役場の成績を5段階の評価で住民につけていただいている。この成績を上げようとすると成果を上げないといけない。私がということではなく,職員と一緒に上げないといけない。地域の中で職員が信頼されることが一番成果が上がる。そのことを明確に職員に伝え,頑張っている。


【椎名千葉県山武市長】
 発表も素晴らしかったが,やはり行動に感銘を受けた。実際にやろうと思ってもなかなか出来ていかないっていうのが実態。今回,サミット開催という機会を与えていただいたので,今年の成果を元年として,無駄にしないように職員と共に頑張っていく。


【谷畑滋賀県湖南市長】
 受賞された4人の方は,私自身も審査をした中で上位4人の方だった。4人の審査委員で見たが,おそらくそれぞれ心を打つものがあったんだろうと思う。特に,地域での様々な人とのつながりとか,地域への愛着心,地域経済との波及効果,新しいチャレンジにつなげていくということ,そして,公務員としてのスキルを使って新しい企画を積み上げていくこと,そういったものが,今後の地域の発展のモデルにつながっていくと思う。また,今回フェイスブックほか,様々な媒体を使ってPRをしたこともあり,全国にさらに広がっていく取り組みになったのではないか。

 多次市長さんが,次回も,ということをおっしゃっておられたが,是非次回にもこういった褒め合いの取り組みは,つなげていければと思っている。


【小坂千葉県酒々井町長】
 諏訪湖の浄化の話で,私どもの地域の近くにも印旛沼(いんばぬま)という,今,全国ワーストワンの飲み水の湖がある。周辺の住民も含めて,何としてでも解決していきたいと思っているので,非常に参考になった。

 全国にはいろいろなケースがあり,非常に参考になる活動があるので,私どもはこれを知ってもらう努力をしていく必要があると思う。そうすれば,公務員の方も,じゃあ俺もこういうことやってみようという連鎖反応があるのかなと思う。

 それと同時に,首長からすると,全部見るかどうかは別にして,第一次選考ではないが,何かそういう面で参加させていただけると,私どもの施策の参考になるのかなと思う。そういう面から継続実施をお願いしたい。


2.アウォードの今後

【古川佐賀県知事】
 まず1つは,来年やるかやらないか。やるとしたらどういうやり方でやるのかということをお伺いしたい。
 私は,ビエンナーレかトリエンナーレでもいいのかなという気もしている。


【多次朝来市長】
 今日この場に来るまで,ビエンナーレでやるといった話が出るとは思わなかった。是非とも継続してやっていただきたい。

 今回3回目で参加の首長さんの数が定着化してきたが,もう少し多くの方にお出でいただくことで,前回の課題だった国家公務員の活動制限といったものについても強く訴えることができる組織になっていくんじゃないか。


【谷畑湖南市長】
 何人かでいくつかのものを審査しながらそこから推薦をし,推薦したものを全体で見るというようなやり方であれば,一番効率的だとは思う。


【古川佐賀県知事】
 では,来年も行うということでよろしいか。(拍手)
 その際には,最初から首長が絡んで選んでいくということをやった方がいいと思う。自分もメンバーだということを意識してもらうためにも,日本をいくつかに分けて,メンバーになっていただいている首長さんにお願いするという方向でよろしいか。

 フェイスブックによる方法を来年もやるか,それとも別の方法をやるかということをお伺いしたい。


【谷畑滋賀県湖南市長】
 審査をさせていただいた立場から,「いいね!」ボタンで投票をすること自体はそんなに全体としてマイナスには働いておらず,非常に安定したシステムだったと思う。

 これを今後改良していくとすれば,全首長で内容を見るという話もあったが,「これは推薦できる」という活動を,それぞれの感性で挙げていただくようなことをすると良いのではないか。

 ただ,今後,100200も出てきた時には,やはりある程度機械的に見る部分も必要になるかなという思いはしている。


【古川佐賀県知事】
 フェイスブックでやることは,ルールだからそれでいいと考える一方,フェイスブックユーザーじゃない人達は,参加のしようがないので改良できないか,という声もいただいている。

 事務局からは,システムを組めばできないことはないが,多少のお金は必要になるかもしれない。例えば,企業協賛を取るなりして資金を集めるみたいなことも考えた方がいい,ということだった。

【山本東神楽町長】
 アンケートのフリーフォームみたいなのを使えば,タダでもできるのかなと。

【古川佐賀県知事】
 応募したものを比べた中で,これがいいと思うものを選ぶことが可能な仕組みが出来ないか,というイメージ。
 経費をファイナンスしていくために企業協賛を取るなどしたらいいのではという話も出ているが,それでよろしいか?


【椎名山武市長】
 アウォードを続けていくことには大きな意味があると思う。私ども応援する立場からこの動きをもっともっと加速していく,力強いものにしていくっていうことで,我々の希望もたくさん入れていいと思う。

 ただ,実際にどういう形で行われるかは,押し付けるということではなく,皆さんでご相談していかれる方が運営しやすいものになっていくのかなと感じている。


【古川佐賀県知事】
 やりやすいようにする方がいいというのはその通りなので,事務局と話をしながらやっていきたい。


3.自分がやっていきたい施策

【椎名山武市長】
 今年,サミットを山武市で開催するということが,職員の皆さんも積極的に参加するという大きな訓練になったと思っている。自主的にこんなにたくさん素晴らしい活動をしている公務員がいることを私も含めて勉強させていただいたので,これからしっかりとやっていく。

【板原土佐市長】
 ボランティア休暇ぐらいしかないので,ほんとに応援を出来てるのかな,とは思っている。3つ星の基準には全部当てはまるけれど,十分なのかと反省する部分もあった。

 今日発表された4名の方っていうのはエネルギッシュですばらしいが,一方で,「冒険遊び場」という飛び出す活動をやっている本市の職員は,まず出ない。良く言えば「謙虚」で,いろいろなNPOにも関わっているし,ほんとに頑張ってくれているので表彰したいという思いがあるが,アウォードには出てこない。

 そういったことも皆さんに知っていただくことも必要だと思っており,いろんなやり方を考えないといけないと反省した。


【吉岡高浜市長】
 動きが見えることというのはすごく難しい。職員が参加する場所を増やしたことで,何となく住民との距離が近くなって来てるよということをよく言ってもらえるようになったが,積極的に「もっと皆さんに活動をしていることを紹介する」ということは,やってない。「応援できているか」ということになると,今一歩だなと思う。


4.消防団を取り巻く環境

【古川佐賀県知事】
 消防団の数の確保に関する法律ができたが,こうした動きを受けて,消防団活動をしやすくしよう,なるべく入れ,全員加入など,何かやってるところはあるか?


【首長:氏名不詳】
 男性に限りだが,新規採用の時に,必ず「消防団に入るか?」と聞いている。


【板原土佐市長】
 今,6名加入している。退団する時は次のを連れて来るようにしているので,何とか維持が出来ている。


【谷畑湖南市長】
 通常の火災であればいいが,大規模災害時,ほとんどの職員は市の災害対策本部のどこかに位置づけられて,実働できないという課題があり,国が,公務員が入れということを言うのは,現場と少し乖離しているとも思う。そういった中,奈良県十津川村では,職員だけの分団を1つ作っているということを聞いた。大規模災害時は,職員分団だけ動けないという形にしてしまうというやり方もあるのかなと気づかされた。


【多次朝来市長】
 消防団の確保は苦慮問題。大変大事な職務でなので,国が示されるような対応を図っていきたい。


【古川佐賀県知事】
 ほんとに災害があった時には,職員がそこには行けないという点については,何かルールとかを作っておられるか?


【多次朝来市長】
 消防団員であれば分団員として活動させる。そのほかのことは残った職員で対応することになっている。

【吉岡高浜市長】
 うちは逆で,役所で活動していただくことが前提だから,消防団の役員に就けない。ただ,かなりの部分を職員が占めている分団もあるので検討する必要がある。


【小坂酒々井町長】
 常備消防があるから消防分団は無駄だという話が住民から出ている。火を消してくれたするのは常備消防かもしれないが,後片付けなんかを消防団が手伝っている。都市化した団地は消防団がないので,そこのお手伝いもしている。そういう,消防団の活躍の状況を十分に説明していないのかなというのは反省点だ。

 総務省から来ている通知は,手当てを上げれば人が集まるみたいな感覚があった。そんなことよりも,どうしたら定着してもらえるのかというのをしっかりと話をした方がいい。


5.応援することへの反発

【古川佐賀県知事】
 「飛び出す公務員」という名前がつく前からいろんなことやって来た方の中に,逆に県庁,市役所,役場が飛び出す活動を推進することに対して「それもちょっとなぁ…」ということはないか?あるとしたら,それに対してどんな風に向き合っていけばいいだろうか。皆さんにご意見を聞いてみたい。


【山本東神楽町長】
 自分で活動をしてた中で,行政とあんまり関わりのない活動をしている時に,町長から「何か手伝ってやるぞ」みたいなことを言われると「何か裏あんのかな」と思ったことがあるので,「見てるよ」「しっかり応援してるよ」っていう気持ちぐらいでいいと思う。


【板原土佐市長】
 職員時代に立ち上げたボランディア行動隊という組織で,自分で木を切るために必要な資格を取ったりして,自ら先頭に立ってやるというような活動を首長になっても続けているので,「背中を見て来てくれや」と,そんな思いで続けている。


【吉岡高浜市長】
 応援しとるぞっていう制度を作ったりするよりも,自分も同じように参加することが,認めてくれてるし,見てくれてるなってのがよく分かっていいんじゃないかなと思う。


【多次朝来市長】
 総じて言えば,職員はそれぞれの地域で住民の一員となって頑張っていると認識している。シャッター街やだんだんしぼんでいく街などを見て,今日の発表を参考に,「こんな活動の事例がある」と言えば,ふっと首をかしげる職員もいると思う。

 人を動かすリーダーシップがあり,賛同を得るための地域の課題をしっかりと把握した職員がいるかいないかということを私が掴めるかどうかは,大きな課題と思っているし,それを強引に押し付ければ,反発があるかもしれないと感じている。


6.首長連合としてやりたい施策

【古川佐賀県知事】
 今後,事務局に負担が出て来るんじゃないかということで,首長連合として会費を取ってもいいんじゃないかという議論もあったが,こうしたことについて皆さま方のご意見をお伺いたい。


【谷畑湖南市長】
 この時期は予算時期なので,首長本人が参加しにくい。次回は,10月,11月頃が良いのではないのかな思う。

 もう1つ,アウォードの運営で数多くの首長本人の手を動かさなければならないだろう話もあったが,全国47都道府県の中で,まだ19府県の参加のない空白府県がある。それぞれの都道府県の中でも裾野を広げていかなければならないということもあると思うので,普段からの行動として,できるだけこの地域に飛び出す公務員を応援する首長を増やしていくことを共有したい。


【古川佐賀県知事】
 谷畑さんから,サミットをどうしていくのか,日頃の活動をどうしていくのか,という2つの問題提起は,またアイデアを募集したい。


【椎名山武市長】
 応援するという中には資金的な応援というのあっていい。年会費を1万円とかでもかなり援助になるんじゃないかと思っている。


【古川佐賀県知事】
 必要な経費をある程度首長側からファイナンスしていくべきじゃないかということは,大筋了解がとれたので,具体的なやり方を検討していきたい。


7.会場からの声

【会場の参加者1
 先程,オリンピックでもいいんじゃないかというお話があったが,私どもが山武の方に震災後1週間ぐらいで応援に行けたというのは,半年にいっぺん顔を合わせていた背景がある。1年にいっぺんは必須だと思う。

 スポンサーの話があったが,私どものところでやってもいいと考えている。


【会場の参加者2
 飛び出す職員づくりって必要になってくると思うが,自分の地元と職場が違うという職員に対して,こういう活動に引っ張り込むためのアドバイスみたいなものがあれば教えていただきたい。


【多次朝来市長】
 私どものまちでも地元と職場が違う職員は増えつつあるが,住所をこちらに移してくれている。


【小坂酒々井町長】
 酒々井は3分の2が町外。参集訓練などをやっているが,実際上,町外は当てにできない。町内にいる人間で対応せざるを得ないという覚悟は持っている。


【古川佐賀県知事】
 私は,職員に対してプラスワン活動を呼びかけているのが,1つは行政を他者化することによって,職員としてやる部分にいい意味でのプラスになっていければなということを思っている。その意味では,活躍の舞台は県内じゃなくてもいいという気持ち。仕事以外に何か活動することによって,何か気づきが出てくることを期待している。


【板原土佐市長】
 うちの事例で言えば,市外に住んでるけど,やっぱり市民が好き。職務から入って来てると思うが愛情が入っている。引き込むアイディアではないが,そういう実態はある。


8.次回開催地

【戸田多可町長】
 私はいつもこのバッジ付けている。「何ですか?」と聞かれたら,「地域に飛び出す公務員を応援をする首長連合のバッジです」という話をする。朝来市の多次市長は私のよりもっと大きなバッジを付けておられるので,次回は是非,朝来市さんで開催していただきたい。朝来市さんは,テレビの黒田官兵衛の竹田城でものすごく人気が出ておられる所。推薦する。


【多次朝来市長】
 戸田町長から「あんたんとこでやれと」エールを送っていただき,私どももやらせていただきたいと思っていたので,嬉しく思った。遠路であるが,多くお越しをいただき,朝来市の魅力に触れていただけたら嬉しい。精一杯のおもてなしで,皆さま方から良かったなと言っていただけるようなサミットにしたい。



 開催時期は,先程お話があったように,多くの方に来ていただきやすい時期を考えたいので,どうかお揃いでお越しいただきたく,心からお待ち申し上げる。本市を次回開催地として選んでいただいたことに心から感謝を申し上げ,お礼のご挨拶にかえさせていただく。